足首の豆知識

回内足になると距骨が動きづらくなる?― 足首の硬さを「距骨」から考える

「足首をストレッチしているのに柔らかくならない」

「しゃがむと足首の前が詰まる」

このような方を評価すると、足首そのものだけではなく「距骨」の動きが低下していることがあります。

距骨は足首の中心に位置する非常に重要な骨です。

VCL足首姿勢改善ラボでは、回内足と足首の硬さを評価するとき、この距骨がどのように動いているのかを重要視しています。

距骨は足首の中心にある骨

距骨は、上では脛骨・腓骨、下では踵骨、前方では舟状骨と関節を作っています。

特徴的なのは、距骨には筋肉が直接付着していないことです。

そのため距骨は筋肉によって直接動かされるというより、足首や踵、下腿など周囲の動きに伴って位置を変えながら、足部と下腿の運動をつないでいます。

足首をスムーズに動かすには、この距骨の適切な関節運動が必要です。

回内足では距骨に何が起こる?

まず「回内」そのものは悪い動きではありません。

歩行で足が地面についた際には、足部が適度に回内することで衝撃を吸収します。

距骨下関節を中心とした回内運動では、踵骨の外反などと連動して、距骨は相対的に内転・底屈方向へ動き、下腿では脛骨内旋を伴いやすくなります。

これは本来、身体に必要な運動です。

しかし問題となるのは、回内が過剰になったり、回内した状態から足部を安定させる方向へうまく切り替えられなくなった場合です。

その状態が続くと、距骨周囲の関節運動に偏りが生じ、本来必要な方向へ距骨が動きにくくなることがあります。

足首の背屈にも距骨の動きが必要

例えば足首を曲げる「背屈」。

スクワットやプリエ、階段を降りる動作などで必要になる運動です。

足首を背屈すると、脛骨・腓骨で作られる足関節の中で距骨が適切に動く必要があります。

荷重した状態では、下腿が距骨の上を前方へ移動していきます。

ところが距骨周囲の関節運動が低下していると、この動きが十分に行えません。

その結果、

・足首前方が詰まる
・深くしゃがめない
・踵が浮く
・足先を外へ向ける
・膝を内側へ入れる
・腰を反らせ骨盤を過剰に前傾させる

など、別の場所を使って動きを補うことがあります。

つまり「足首が固い」という感覚の背景には、ふくらはぎの筋肉だけではなく、距骨の関節運動が関係しているケースもあるのです。

バレエ・ダンス・ランニングではどう影響する?

バレエではプリエで十分な背屈ができないと、足部を必要以上に回内させたり、膝や股関節の位置を変えたりして深さを作ろうとすることがあります。

ダンスでは片脚支持の際に足部が安定せず、膝・股関節・骨盤を使ってバランスを補うケースがあります。

ランニングでは着地から蹴り出しまでの短い時間に、足部と足首が柔軟性と安定性を切り替える必要があります。

距骨や踵骨が適切に動かなければ、その不足分を下腿・膝・股関節などで補う可能性があります。

VCLでは「距骨だけ」を動かすわけではありません

ここも重要です。

距骨の動きが悪いからといって、距骨だけを施術すればよいわけではありません。

VCLでは、

母趾・小趾

内側・外側縦アーチ、横アーチ

踵骨・距骨下関節

距骨

脛骨・腓骨

膝・股関節

というつながりを確認します。

さらに必要に応じて、距腿関節や距骨下関節などの関節包の柔軟性も評価します。

大切なのは「距骨を正しい位置にはめる」ということではなく、足部から下腿までが連動し、距骨が必要な方向へ動ける環境を作ることです。

回内足も距骨も、それだけを悪者にするものではありません。

なぜ回内が強くなっているのか。

なぜ距骨が動きにくくなっているのか。

そして、その結果として身体がどこで代償しているのか。

VCL足首姿勢改善ラボでは、足首だけではなく全身の運動連鎖まで確認しながら施術を行っています。

※身体の構造や動き、施術による変化には個人差があります。

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